PC-8801FA|コンデンサー交換(後編)

前編では基板に使われているコンデンサーの特定まで作業を行いました。

使われていたコンデンサの交換品が用意できたので、交換作業を行います。

== 目次 ==

 PC-8801FA|コンデンサー撤去

ハンダ吸い取り線

半田ごての温度を、温度による基板破損を避けるためおおよそ370℃に設定。

撤去するアルミ電解コンデンサーの脚側のハンダ周辺に フラックスを塗り、 はんだ吸い取り線を当て、その上から半田ごてを当ててハンダを吸い取っていきます。

綺麗に吸い取ってくれれば助かりますが、そうは問屋が卸しません。

ハンダで熱しながらコンデンサーを軽く引っ張って入れば、ズルズルと外れたりすることもあるのですが、力任せに引っ張るとスルーホールを破損させてしまいますので慎重に。

PC-8801FAのコンデンサー撤去 PC-8801FAのコンデンサーのスルーホール

追いハンダ

半田ごてで既存のハンダを熱してダメでしたら、古いハンダの上に新しいハンダを溶かし加えて混ぜ合わせてください。その上で吸い取り線をつかうとうまくいくかもしれません。

それでもダメでしたら、今度は基板表側のコンデンサー脚のハンダにも同じことをしてみます。

半田ごての熱で電子部品を壊さないように気をつけます。

下記の写真の場合ここまでやってもうまく吸い取れず、半田ごてでハンダを温めながら、ズルズルと抜きました。

PC-8801FAの基板表面側からもハンダ吸い取り線を使ってみる PC-8801FAの基板表面側から追いハンダをする PC-8801FAのコンデンサ除去作業 PC-8801FAのコンデンサ除去作業

フラックス除去

ハンダを熱しながらコンデンサーを除去してまだハンダが基板のスルーホールに残存していたら引き続き吸い取り線で除去を試みます。

なんどもフラックスを塗布するので、無事コンデンサーやハンダを除去した後は基板上にフラックスが残っています。生のフラックスは導通があるそうです。無水エタノールフラックスクリーナーをつかって綺麗にします。

拭き取りにティッシュや綿棒を使うと、毛羽立った繊維がちぎれて基板を汚すので、自分は キムワイプを綿棒や爪楊枝に巻きつけて使っています。

PC-8801FAの基板表面側からもハンダ吸い取り線を使ってみる PC-8801FAの基板表面側から追いハンダをする PC-8801FAのコンデンサ除去作業 PC-8801FAのコンデンサ除去作業

 PC-8801FA|コンデンサーの設置

綺麗になった基板に、用意した新しいアルミ電解コンデンサーを設置していきます。

コンデンサーリード線の整形

アルミ電解コンデンサのリード線の幅と、基板上のスルーホールの幅が合わない時があります。

この場合はラジオペンチで整形してあげてからスルーホールに差し込みます。

これをせずにスルーホールに差し込んで半田付けをおこなうと、リード線根元のゴムが不自然に歪みアルミ電解コンデンサの寿命に影響するようなのです。

88ハチハチの延命措置のために行うコンデンサー交換なのに、こう言ったところで手を抜いては意味がありません。きちんと整形してあげてください。

PC-8801FA基盤のスルーホールとアルミ電解コンデンサー電極の幅を合わせる

コンデンサーの固定

基板のスルーホール幅にあわせてコンデンサーのリード線を整形したら、極性に気をつけながら差し込んで固定します。

基板裏に出たリード線を折り曲げて固定し、余分をカットします。

以前はハンダ付けののちにリード線をカットしていたのですが、ハンダ付の後ではカットする衝撃でも障害が発生する可能性があるということを知り、これを改めました。

リード線の折り曲げだけで固定がしっかりしない場合はコーキングテープなどを使ってください。

PC-8801FA基板にコンデンサーをはんだ付けのため固定する PC-8801FA基板にコンデンサーをはんだ付けのため固定する

コンデンサーのはんだ付け

はんだ付けをするスルーホール周辺へフラックスを塗布。

半田ごての温度を350℃に設定します。

これは基板の銅パターンとスズの合金層を形成する条件の「250℃で約3秒間」という条件をつくるため、母材への熱が逃げることなどを考慮しています。

半田ごてが設定温度に達しましたら、ハンダコテ先をスルーホールとコンデンサー電極にあて熱してから、ハンダを供給します。

ハンダを供給し、3秒ほどコテで熱して小手先を離します。

綺麗なフィレットが形成されていればオーケーです。イモハンダになってしまったら吸い取り線で吸ってやり直しましょう。

リード線の折り曲げだけで固定がしっかりしない場合はコーキングテープなどを使ってください。

HAKKO FX-600の温度を350度に設定 PC-8801FA基板にコンデンサーをはんだ付けしたところ

 PC-8801FA|動作確認

組戻し

分解した逆の手順で88を組戻していきます。

配線を固定していたため切った結束バンドも再設置し、撮っておいた写真を確認しながら慎重に。

ビス類なども、100円ショップでかってきた、パーツなどを小分けできるプラケースにメモとともに入れておけば間違えないでしょう。

PC-8801FAを組み立てる

電源投入

さていざ、電源オン!

起動すると、聞き慣れたFDDを読み込みにいく音が聞こえます。

PC-8801FAを電源投入した状態

以前、このPC-8801FAをホワイトニングした時の記事でご紹介したように、起動時FDDを読み込みにいかなくなっていたのですが、本体のコンデンサ交換でこの症状が改善したのでしょうか。

ゲームソフト「三国志Ⅱ」のフロッピーディスクをFDDに入れて再起動して見ます。

PC-8801のゲームソフト「三国志Ⅱ」のDisk-A

ランプがついて、ディスクを読み込みにいくそぶりを見せますが、残念ながらランプがついたり消えたりを繰り返しているだけです。

FDDを動作品と交換すればいいのでしょうが、せっかくコンデンサの交換品も用意したので、次回はFDDのコンデンサを交換して見ることとします。

では皆様もよきレトロPCライフを。