鳥海山登山|2021年10月中旬|鉾立から七高山、唐獅子平避難小屋ピストン
いつか行きたいと思っていた鳥海山登山に行ってきました。
日帰り登山の方々がほとんどだとおもわれますが、せっかくの鳥海山登山です。唐獅子平の避難小屋を利用させていただき、1泊で楽しんできました。
1.前準備
水
鳥海山の水場は雪渓の雪解け水が元となるようで、秋の時期は、水場を期待すると痛い目に遭うかもしれません。
また出発となる鉾立の駐車場では飲用水が得られません。
うかつにも、自分は登山口駐車場で水を調達するつもりで来て、稲倉山荘で飲用水のことを聞いたら営業用の水も購入してここまで上げているとのことでした。
稲倉山荘のお姉様方のご好意で水を分けていただきました。ありがとうございました。
みなさまにつきましては自分のような失敗をしないよう、里から水をご用意ください。
唐獅子平避難小屋
唐獅子平避難小屋の状況を知りたくて、ネット検索してみたのですが、いまいち最新の状況にたどり着けず、自治体の関係部署に電話でお聞きしました。
宿泊利用、トイレ利用ともに大丈夫とのこと。定期的に点検などをされているようです。
2.アプローチ
新宿バスタ|夜行バス
東京、新宿から酒田駅まで夜行バスを利用しました。
往復の乗車券を発車オ〜ライネットで購入。今回は2人で¥29200でした。
夜行の高速バスは過去何度か利用しましたが、到着まで途中休憩なしで車内トイレ付きのバスというのは初めてです。
往路は庄内交通さん。帰りは国際興業さんのバスでした。
レンタカー
庄交バスターミナルに隣接している日本レンタカーを予約して、これで鉾立駐車場に向かいます。
朝6時半ごろバスターミナルについて、レンタカーの営業は8時からです。
バスターミナルの待合室で時間を潰しました。
レンタカーでカーナビをセット。鉾立駐車場への予想到着時刻は1時間弱。ほぼ時間通りに到着できました。
3.往路
初日の天気予報では曇り時々雨。翌日は晴れ。
曇天の初日は千蛇谷を通って大物忌神社を経由し唐獅子平避難小屋泊まりです。
鉾立より御浜小屋へ
鉾立駐車場から登山口に入りますと、石段階段が続きます。
どこまで続くのかと思いながら登って行きました。
霧の中道のいく先がみえなくとも、足を黙々と運んで進みました。
賽ノ河原を通ります。
初夏の頃は水量も豊かなのでしょう。
御浜小屋までくると鳥海湖が見えます。
オフシーズンなので、トイレは閉鎖されています。
御浜小屋から千蛇谷を通って大物忌神社へ
御浜小屋からゆるい斜面を上ると御田ヶ原です。
これを下ると御田ヶ原分岐です。直進して進み、七五三掛(しめかけ)から少し登ると尾根道と谷道の分岐の道標がありますが、谷川への道はロープが張られて通行止めを示しています。
もう一息登ると同じような道標があります。下の分岐道は崩れたのでしょうか、上の方が正しい分岐点のようです。
往路は千蛇谷で大物忌神社を目指します。
分岐からは急な斜面を下り、沢底を渡ってから山頂付近を目指します。
地図にも落石注意の表示がありましたが、稜線を見上げると、たしかに落石が来そうな雰囲気です。ここは苦しくとも一息など入れたりせずに、沢底を渡ってしまいましょう。
沢底をわたると、沢沿いに高度を上げていきます。
これまでも雨が降ったりやんだりしていたのですが、ここにきてしっかりと雨が降ってきました。
雨具を被り、山頂付近を目指します。歩みを重ねて、大物忌神社に到着した頃には少し寒気を感じていました。
大物忌神社の鳥居の前には新山の山頂を示す道標は見当たりますが、唐獅子平(大清水)方向を示すものがみあたりません。
日没が迫る中、視界がよくない中をしばし彷徨い、建物群の向こう側に、七高山方向を示すペンキを見つけたときにはホッとしました。
大物忌神社から唐獅子平避難小屋へ
日没がせまっているので、急いで、泊まり予定の唐獅子平避難小屋に向かいます。
ヘッドライトを使うようになると、視野が狭まり、結果行動が遅くなりますので明るいうちに道を急ぎます。
そんなとき、ふと足元を見ると何か動くものがあります。
サンショウウオでした。
このあと、下降中に日は暮れ、霧雨の中をヘッドライトで避難小屋に向かい、唐獅子平の道標を見つけましたが、道標からでも避難小屋はみえません。
踏み跡を辿り、避難小屋のシルエットが見えてきたときは安堵しました。
4.復路
天気予報では2日目晴れマークがでていましたので、たのしみです。
避難小屋のドアを開けると、青い空が広がっていました。
唐獅子平避難小屋
改めて、唐獅子平避難小屋の様子です。
唐獅子平避難小屋は外ドアをあけるとトイレが2つ。内ドアを開けると土間に板間が続き、2階もあります。積雪期は2階から出入りするようです。
ネット検索したら、積雪期の利用の様子がたくさん見られました。
唐獅子平避難小屋をでて、「唐獅子平」の道標の前に立って振り返ります。昨日はこの距離でも避難小屋が全く見えませんでした。
登り返し稜線へ
稜線まで登り返します。コースタイムでは1時間半。
山頂を見上げると青空が広がっていますが、振り返ると雲が立ち始めています。
山頂からの景色を楽しむためにも、急いで登りますが、気持ちに体がついていきません。
コースタイムにやや遅れるぐらいで稜線にでました。
行者岳、伏拝岳、文殊岳を通って御田ヶ原分岐へ
本日は景色を楽しみながら、稜線上をたどっていきます。
大物忌神社や新山山頂もくっきり見えます。
行者岳、伏拝岳、文殊岳の表示もしっかりしています。
ところどころ、梯子があったり、ハイマツの間を縫ったり、雲にまかれたりと、刻一刻の変化が飽きさせません。
昨日通った千蛇谷との分岐点へつきます。ここでも昨日見えなかった景色が見えます。
もう少し歩くと、御田ヶ原分岐です。
御田ヶ原分岐から鳥海湖の南側を通り、河原宿、賽ノ河原から鉾立駐車場へ
御田ヶ原分岐から鳥海湖の南側方面へ向かいます。石畳の道から木道へと続き、道がとてもよく整備されています。
途中で木道が登り下りと分岐しています。ここを少し上ると鳥海湖の辺りに出ます。
鳥海湖沿いに進むと道標があります。ここから長坂道へ向かい、長坂道で笙ヶ岳へ向かうと、すぐのところに分岐があります。
ここの分岐の標示は不明瞭なのですが、ここから北西方向へ行くと吹浦口からの登山道とぶつかります。
吹浦口登山道までの道は綺麗に木道や石畳が敷かれています。気持ちよく歩いていくと道標があり、吹浦口登山道に出たことが分かります。
登山道を下り方向を見ると、道を沢が横切っています。
この沢沿いを下ると、賽ノ河原へ出ることができます。沢に水流はみられませんが、時期によっては豊かな水流があるのでしょう。
位置沿いに小さなケルンがたくさんあります。
賽ノ河原に出たら、1時間ほど下れば鉾立の駐車場につきます。
2021.11