Calibre|フリーの電子書籍管理ソフト
自分はドキュメントスキャナーをつかって本を電子化(自炊)し、ソニーリーダーRTS-T3Sを読書用として使っています。
SONYのウェブサイトにあるように、ソニーリーダーの管理ソフトである「eBook Transfer for Reader」はmacOSでは「OS X v10.11.2 El Capitan」までしか対応していません。
そのため自分はCalibreを使い始めました。
== 目次 ==
- 1.Calibreとは
- 2.Calibre|インストール
- 3.Calibreの使い方
・対応OS
・対応デバイス
・対応ファイル形式
・MacOSにインストール
・LinuxOSにインストール
・Windowsにインストール
・初回起動
・電子書籍ファイルの取り込み
・デバイスへファイルの転送
・デバイスのファイルをCalibreへ転送
・デバイスの接続解除
1.Calibreとは
公式ページにおいて、「ほぼ全ての電子リーダーをサポートする」と謳っている、フリーでオープンソースな電子書籍の管理ソフトです。
なんでも事の始まりは、2006年にSONY PRS-500を手にしたコビッド・ゴイアル (Kovid Goyal)氏が、自身で使っていたLinuxOSで端末をつなげるために開発をはじめたそうな。
インターフェイスをシンプルに設計。3クリック以内で目的を果たせるとしています。電子書籍コレクションの管理にかかる時間を節約できるとしています。
対応OS
CalibreはWindows、MacOS、Linuxに対応します。
Windowsは → 10、8、7、Vista。
MacOSは → 10.8(Mountain Lion)〜10.15(Catalina)。
Linuxは → 各ディストリビューションのソフトウェアセンターなどが提供するCalibreが、バグがあったり古くなっていることが多いため、コマンドラインでのインストールを案内されます。
古いバージョンのOSによっては古いバージョンのCalibreが案内されます。ダウンロードページに従いダウンロードします。
対応デバイス
Calibreをインストールして、初めて起動すると電子書籍端末の種類を尋ねられます。統計をとっているようです。
この時に選択肢として出てくるメーカーは、「Amazon、Android、Apple、Astak、Augen、Bames&Noble、BeBook、Bookeen、Booq、Ectaco、Jinke、Kobo、Onyx、PocketBook、SONY」。
「リストにない場合は、"Generic"デバイスを選択してください」とあるように、これ以外の端末にも対応しています。
対応ファイル形式
対応するファイル形式は「EPUB、AZW3、MOBI、LIT、PRC、FB2、HTML、HTM、XHTM、SHTML、XHTML、ZIP、DOCX、ODT、RTF、PDF、TXT、DOCM、AZW4、HTMLZ、SHTM、PMLX、FBZ、OPF、RAR、PML、SNB、PDB、MD、TXTZ、POBI、CHM、RB、CBR、CBZ、CBC、TEXTILE、DOWNLOADED_RECIPE、DJV、UPDB、RECIPE、MARKDOWN、DJVU、LRF、TEXT、TCR、AZW」です。
2.Calibre|インストール
Calibreは頻繁にバージョンが更新されます。
公式ページからご自身のOSに対応する最新のバージョンをダウンロードしてください。
MacOSにインストール
ダウンロードしたdmgファイルをダブルクリックで展開します。
展開させたフォルダー内のCalibreアイコンをアプリケーション・フォルダーへドラッグ&ドロップ。
するとLaunchPadの中にCalibreのアイコンができています。
このアイコンをクリックしてCalibreを起動します。
LinuxOSにインストール
公式ページではLinuxOSにはコマンドラインによるインストールが案内されています。
LinuxのディストリビューションによってはソフトウェアセンターなどからもCalibreをインストールすることもできます。
ZorinOS-15のソフトウェアセンターでもCalibreが見つかります。
ソフトウェアセンターでインストールしたCalibreのバージョンは3.21でした。
Linuxでは新規インストールもアップデートも同じコマンドだそうです。
sudo -v && wget -nv -O- https://download.calibre-ebook.com/linux-installer.sh | sudo sh / dev / stdin
公式ページでは上記のコマンドをターミナルにコピペで貼り付けてENTERキーを押すように案内されています。
コマンドでアップデートしたCalibreのバージョンは4.18でした。
LinuxのCalibreは、ターミナルのコマンドで「calibre」と打ち込んでENTERキーを押すと起動します。
Windowsにインストール
Windows10にダウンロード、インストールしてみました。
やはり公式ページから対応する最新バージョンをダウンロードします。
ダウンロードしたファイルのアイコンをダブルクリック。
あとは指示に従ってインストール作業を進めていくだけです。
インストール完了しましたら、デスクトップ上にCalibreのショートカット・アイコンができています。
このアイコンをダブルクリックでCalibreを立ち上げます。
初回起動
Calibreをインストール後、初回起動時に使用言語とライブラリ・フォルダの選択を促されます。特に指定がなければ初期値でO.K。
さらに使用するデバイスを選択すれば終了。Calibreが立ち上がります。
3.Calibreの使い方
このCalibreには色々な機能が有るようですが、自分の場合はスキャナーで電子化した自炊本のPDFファイルを電子書籍端末(自分の場合はソニーリーダー)に転送するために使っています。
電子書籍ファイルの取り込み
電子書籍ファイルをCalibreに取り込むのにいちばん簡単なのは、ファイルをCalibreのインターフェイス上にドラック・ドロップすることです。これでファイルが追加されます。
もう一つの方法はインターフェイス画面左上の「本を追加」からです。プルダウンで表示される各メニューで色々できるようです。
デバイスへファイルの転送
Calibreを立ち上げたPCに、デバイスを接続します。
するとインターフェイス上部に配置されるメニューアイコンにデバイスのアイコンが追加されます。
「デバイス」がデバイスの内蔵ストレージで、「カードA」が追加してあるmicroSDカードです。
Calibreライブラリ内の書籍ファイルをデバイスに転送するには、ライブラリの転送したいファイル上で右クリック。
表示されたメニューから「デバイスに送信」 → 「メインメモリ(もしくはストレージカード)に送信」でファイルが転送されます。
書籍ファイルを転送するもう一つのやり方は、目的のファイルをクリックした後、インターフェイス画面上部のメニューアイコンから、デバイスアイコン(もしくはカードAアイコン)横の三角マークをクリックしてプルダウンメニューを表示させて、「メインメモリ(もしくはストレージカード)に送信」です。
デバイスのファイルをCalibreへ転送
デバイスからCalibreへ書籍ファイルを転送することもできます。
その場合はメニューのデバイス・アイコン(もしくはカードAアイコン)をクリックします。
するとデバイス(もしくは追加ストレージ)の書籍ファイルが表示されるので、転送したい書籍ファイル上で右クリックします。
表示されたメニューから、「ライブラリに本を追加」でファイルが転送されます。
デバイスの接続解除
ファイルの転送が終わりましたらデバイスの接続解除です。
Calibreインターフェイス上部のメニューからデバイス・アイコンを右クリック(「もしくは傍の三角マークをクリック)で表示されたメニューから「このデバイスの取り出し」をクリック。
メニューアイコンからデバイス・アイコンが消えれば「デバイスの取り出し」は完了ですが、PC側のデバイスの取り外し命令も行ってください。
自炊した電子書籍ファイルを転送するために、自分はこんな感じでCalibreを使っています。
他にも「ニュースを取得」やファイルの変換、編集機能など色々なことができるようです。
もし興味がありましたら、ぜひこれらの機能も使いこなして見てください。
ではみなさまも、よき読書生活をお送りくださいませ。
2020.06