iPod Miniの改造|128GBへ大容量化と充電池交換
iPod Miniの内蔵ストレージをマイクロSDカードに置き換えて、充電池も交換してみました。
== 目次 ==
- 1.用意したもの
- 2.分解
- 3.充電池とストレージの交換
- 4.組み戻し
- 5.感想
・iPod mini 4GB 第二世代
・充電池
・CFカード⇄SDカード変換アダプタ
・マイクロSDカード128GB
・上下のプラ部品取り外し
・基板を固定する金属板取り外し
・基板取り出し
・マイクロドライブと充電池の取り外し
・マイクロドライブ
・Extreme CF Adapter
・CFカードアダプターと充電池の配置
・本体へ基板を差し込む
・仮組みで動作確認
・組み戻し
・分解が簡単
・日本メーカーの交換充電池
・重量
・約5000円
1.用意したもの
iPodMiniは2004年に発表され、2005年にiPod nanoの登場により生産終了されました。
そんなiPod Miniを手に入れるにはフリマサイトやオークションサイトを利用するしかありません。
ストレージの1インチマイクロドライブをCFカードに置き換えることが可能だそうですが、さらに変換アダプタを介して、128GBのマイクロSDカードに置き換えてみました。
iPod mini 4GB 第二世代
iPod miniは第二世代がよいそうなので、フリマサイトやオークションサイトで物色して購入したのはシルバーの4GBモデルです。
本体裏側に「4GB」「6GB」などストレージ容量が記されているのが第二世代だそうです。
カラーバリエーションが豊富でいろいろ迷ったのですが、結局シルバーにしました。改造で傷つけるかもしれないので、動作さえしていればいいや、と考えて多少の傷があっても安いものを探しました。
充電池
以前Amazonで検索して、唯一売っているのがROWAジャパンさんのものでした。(先ほど検索してみましたら、こちらのバッテリーの取扱がありました)
コネクタの抜き差しで交換できるので簡単安心です。
商品到着前にメールで「満充電と放電を3回ほど繰り返してから使ってくれ」と言う内容のメールが届きました。さらに届いたパッケージにも似たようなことが書いてあります。
CFカード⇄SDカード変換アダプタ
Amazonで検索して一番安いExtreme CF Adapterを購入しました。
CFカードにはType-IとType-IIの規格があるそうで、Type-Iのものを選びます。厚みが違うそうです。
マイクロSDカード128GB
SDカードでいいのですが、他に転用するかもしれないと考えてマイクロSDカードを購入しました。
変換アダプタを介して使っています。ロシアのマトリョーシカのようになります。
2.分解
上下のプラ部品取り外し
まず接着剤でとめてある本体上下のプラ部品の取り外しです。
精密ドライバでこじればチョロいんじゃないかと考えていましたが、ソレイドにもちかえてコジりました。
本体表の液晶ディスプレイの窓やクリックホールがある側のほうが、コジッたときにひしゃげてくれるので、表側プラ部品と本体金属ボディーの間にソレイドを差込み、差込めた工具を横にスライドさせる感じで接着を外していきます。
下側のプラ部品も同じくコジッて外します。
基板を固定する金属板取り外し
上側のプラ部品を外した下にある金属板は2つのビスで固定されています。
このビスは精密ドライバーでないと緩められません。ビスの頭をナメらないようそれなりの力をいれて回します。
自分は片方のビスをすこしナメさせてしまいました。
下部の金属板は端の四ヶ所が板バネのように機能しています。
ピンのようなものを差し込んで内側に曲げるような感じで取り外せますが、その下にあるフラットコードを傷つけないようにしてください。
基板取り出し
下部の金属板をはずすと、クリックホイールへ繋がるフラットケーブルの端子がみえますので、先ずこれを外します。
ただ差し込まれているだけなので、左右からすこしずつコジって緩めながら外します。
この端子を外したら、下からコネクター部分をおしてやると、金属ケースから基板が出てきます。
3.充電池とストレージの交換
マイクロドライブと充電池の取り外し
基板上に配置される充電池は、気持ち程度の両面テープをつけてのっけられている状態でしたので、そっと裏返す感じで外して、コネクターも外します。
マイクロドライブはフラットケーブルを介して基板と接続されています。基板側の端子を外します。
マイナスドライバーなどをつかって左右や上側から優しくこじり外します。
マイクロドライブ
マイクロドライブと基板を接続するフラットケーブルのマイクロドライブ側の接続も外します。
まずはマイクロドライブ周りの「スペーサー兼緩衝材」のような青いゴム状のものを固定している黒いテープをはずします。
自分の場合、この黒いテープを再利用しました。再利用を考えている人は丁寧に外してください。
接続端子部分がでてきましたら、これもマイナスドライバでコジって外します。
Extreme CF Adapter
マイクロドライブからフラットケーブルを取り外せたら、CFカードアダプターの準備です。
さきにマイクロSDカードをフォーマットしておきます。
自分はiMacをつかっているので「ディスクユーティリティ」をたちあげて、「MS-DOS(FAT)」を選択して実行します。
フォーマットの終わったmicroSDカードをSDカードアダプターに差し、さらにそれをCFカードアダプターに差します。
このCFカードアダプターにフラットケーブルを付け直し、もともと付いていた青い「スペーサー兼緩衝材」もつけます。
この「スペーサー兼緩衝材」は、充電池と接触する側に薄い部分が来るように配置します。
以下の写真では固定するのに黄色のマスキングテープを使っていますが、組み戻しの時干渉するため、後にもとの黒いテープで貼り直しました。
CFカードアダプターと充電池の配置
CFカードアダプターにつけたフラットケーブルのもう一方を基板のコネクターに差し、新しい充電池のコネクターも差し、基板の上に配置します。
4.組み戻し
新しいストレージと充電池を接続した基板を組み戻します。
本体へ基板を差し込む
アルミケースのディスプレイ側を上にして、アルミケース内側側面のレールのような凸部分より下側に基板の位置がくるようにして差し込んでいきます。
このままゆっくり差し込んでいくと、ディスプレイがケースに入りそうになる位置で何かに引っ掛かりとまってしまいます。
この状態になりましたら、本体底面側からケースの中をのぞくとケーブルの接続端子が見えますので、マイナスドライバーか何かでiPodMiniケースの裏面側へ押しつけるように力をかけながら、基板をケースに押し込んでいきます。
無事差し込めましたら、クリックホールのフラットケーブル接続端子を基板側につないだ状態にして、Mac(もしくはPC)と接続して、無事認識されるかを確認します。
仮組みで動作確認
MacOSX CatalinaではiTuneは廃止され、FinderでiPodを管理します。
さっそくケーブルをiMacに繋ぎます。
肝心のiPodMiniは、、、、アップルマークが出た後、、、、沈黙しています。
CF変換アダプターの向きが逆だったのかと接続し直したりしてみるも、、沈黙のiPodMini。
色々やってみても変わらないので、あきらめかけていたら、、、あれ、認識しているみたい。
あくまで推測ですが、どうやら新しく交換した充電池が、ある程度充電されないとiPodの動作がなされないようです。
もしこれからiPodMiniのストレージ交換、電池交換をされる方は、古い電池がまだ動くのでしたら古い電池で動作確認のうえで電池を交換したほうが結果がわかりやすいと思います。
組み戻し
楽曲などの転送できることを確認したら完全に組み戻します。
上部の金属板は2箇所のビスをとめて、下部の金属板はパチンとはめるだけです。
さらに金属板のうえにプラ部品を戻していきます。
新たに接着剤や両面テープを使うことも考えたのですが、もしかしたら再度開腹するかもしれないと考えて、そのまま既存の粘着力だけで貼り付け、さらに液晶窓のところだけ市販の「液晶保護フィルム」を貼ることにしました。
5.感想
ストレージを128GBにしたiPodMiniは、自分の音楽ファイルを全ていれて持ち運ぶことができて、至極快適です。
分解が簡単
iPod Classicの改造を検討していましたが、それよりも遥かに分解が簡単とおもわれます。
分解に使った工具は精密ドライバーとソレイドのみでした。
もしアルミボディに傷がつくのが嫌でしたら、スパッジャーと呼ばれる樹脂製の工具を使ってみるといいかもしれません。
日本メーカーの交換充電池
iPod Classicの交換充電池を探すと海外製のものばかりだと思われますが、iPodMiniの交換電池をさがすと、ロワジャパンさんのものが販売されています。
交換も端子を抜き差しするだけで非常に簡単です。
重量
中身の部品を交換したことで、交換前96グラムだったものが90グラムとなりました。
体感できるような変化ではありませんが、少し軽くなりました。
約5000円
本体、電池、CFアダプター、マイクロSDカードなどの購入費用で大体5000円ほどかかりました。
電池交換ができれば、iPodも末長く使えそうです。
この小ぶりなiPodMiniを楽しみながら使い込んでみたいとおもいます。
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