Kiwix|オフラインでも使えるウィキペディア

Kiwixを知ったきっかけは、混乱の続く某国でWikipedia全記事をダウンロードする人が増えている、という記事を読んだことでした。

記事中ではオフラインでウィキペディアが閲覧可能、と記されています。

昔、ウィンドウズ95が搭載されたPC-9821という製品には、マイクロソフト/小学館の「ブックシェルフ_ベーシック」というCD-ROMがついておりました。

これをPC-9821のCDドライブにいれれば、画面上で様々な事物を検索することができたのです。

PC-9821に付属していたマイクロソフト/小学館のブックシェルフ・ベーシックのCD-ROM

当時はインターネット接続も電話回線を使ったダイヤルアップ接続で、ウェブサイトのコンテンツもそれほど充実しておらず、さらには回線速度も遅く、ウェブサイトの画像なども読み込むのに時間がかかってしまうような状況でした。そんな時にこのCD-ROMの存在は、調べ物をするにはうってつけでした。

時代が変わり、ウェブサイトコンテンツも溢れるばかりとなり、光回線が主流となりスマホでもお手軽に調べ物ができる現在ですが、ノートPCなどを持ち歩き、出かけた先で使う際に、ネット接続をする手間を避け調べ物をするのに、Kiwix本体とコンテンツファイルであるZIMファイルをPCに入れておけば、簡単に調べ物ができるのです。

これは使ってみるしかない、とダウンロードして使ってみました。

== 目次 ==

  • 1.Kiwix本体とZIMファイルのダウンロード
  • ・MacOS版とWindows版

    ・ZIMファイル

    ・ハッシュ関数_sha256を確認

    ・MacOS|ターミナルでハッシュ関数sha256を計算する

    ・Windows10|cmdでハッシュ関数sha256を計算する

  • 2.使用感
  • ・MacOS版

    ・Windows版

    ・古いPCでも、内臓ディスク容量が少なくても

 1.Kiwix本体とZIMファイルのダウンロード

まずはKiwix本体をダウンロードです。

公式ページのDownlordボタンをクリックするとAndroid版からブラウザ拡張機能版まで様々案内されています。

Kiwixの公式ページ Kiwixの公式ページ

MacOS版

「MacOS」をクリックすると、App_Storeへのリンクと直接dmg_fileのダウンロードへのリンクがあります。

自分はApp_Storeからダウンロードしました。

LaunchPadを開くとかわいらしいアイコンが現れています。

Kiwixのウェブサイト、ダウンロードリンク MacOS用のKiwixのアイコン

Windows版

Windows版のダウンロードリンクをクリックするとダウンロードが始まります。

ダウンロードファイルは圧縮されているので、アイコンをダブルクリックで「展開」をクリック。

展開されたフォルダー内のexeファイルをダブルクリックするとKiwix本体が立ち上がります。

Windows用Kiwixのダウンロードリンクアイコン Windows用KiwixのZIPファイルを展開する Windows用Kiwix、exeファイルのアイコン

ZIMファイル

ファイル容量が軽量なKiwix本体を使いWikipedia記事を閲覧するためには、コンテンツが詰まっているZIMファイルと連動させなければなりません。

日本語のメインページでもダウンロードリンクが示されておりますが、この日本語メインページからでも英語の公式ページでもリンクを辿るとたどり着ける、ZIMファイルのダウンロードリンクページでは、より様々なZIMファイルがダウンロードすることができます。

Wikipediaコンテンツのページだけでも、重いものから軽いものまで様々な容量のものが用意されています。

日本語でのKiwixのメインページ OpenZIMファイルのリンク集のページ

ハッシュ関数_sha256を確認

ダウンロードしたファイルがきちんとダウンロードされているか、壊れていないかをハッシュ係数SHA256を使って確認します。

前述させたいただきましたZIMファイルのダウンロードリンクページで、個々のコンテンツダウンロードリンクをクリックすると、SHA256の係数が示されます。

OpenZIMファイルのダウンロードページで示されるハッシュ関数数値へのリンクアイコン ウィキペディアZIMファイルのハッシュ関数

MacOS|ターミナルでハッシュ関数sha256を計算する

MacOSでしたら、LaunchPadをクリックして、ターミナルをクリックして立ち上げます。

このターミナルで、「openssl sha256」と打ち込んで、ダウンロードしたZIMファイルをドラッグ&ドロップすると、ZIMファイルのファイルパスがターミナルで打ち込まれた状態になりますのでenterキーを押下して計算命令を実行します。

MacOSでターミナルを立ち上げる MacOSでターミナルを立ち上げたところ MacOSでターミナル「openssl sha256」と打ち込む MacOSでターミナルにZIMファイルをドラッグドロップ MacOSのターミナルで命令を実行中

しばらくすると、数値が吐き出されますので、この数値を見比べて全く同じでしたら、ダウンロードしたファイルは問題なしです。

MacOSターミナルでのsha256の計算命令実行後

Windows10|コマンドプロンプトでハッシュ関数sha256を計算する

お使いのPCがウィンドウズ10でしたら、ZIMファイルの真正性の確認にコマンドプロンプトを使います。

コマンドプロンプトは、「ウィンドウズのメニュー」から「Windowsツール」→「コマンドプロンプト」を選択。

もしくは画面左下の検索窓に「cmd」と打ち込むとコマンドプロンプトが出てくるので、これをクリックすると立ち上がります。

Windows10でコマンドプロンプトを立ち上げる Windows10でコマンドプロンプトを立ち上げる

コマンドプロンプトが立ち上がりましたら、「certutil -hashfile」と打ち込み、人も自分スペースを空け、ダウンロードしたZIMファイルをコマンドプロンプトの上にドラッグ&ドロップすると、ファイルパスが表示されますので、人も自分を空けて「sha256」と打ち込みennterキーを押下。命令を実行します。

これにより吐き出された数値を見比べて、ダウンロードページで示された値と同じかを確認します。

Windows10のコマンドプロンプトでZIMファイルの真正性を確認する Windows10のコマンドプロンプトでZIMファイルの真正性を確認する Windows10のコマンドプロンプトでZIMファイルの真正性を確認する Windows10のコマンドプロンプトでZIMファイルの真正性を確認する Windows10のコマンドプロンプトでZIMファイルの真正性を確認する

 2.使用感

kiwix本体のダウンロード、ZIMファイルのダウンロードと真正性の確認がすみましたら早速使ってみます。

Kiwixの日本語ページでは、USBメモリーやDVDにも保存できる、と紹介されます。

自分はZIMファイルをSDカードに保存したり、デスクトップにおいたりして使用してみました。

SDカードアダプターにマイクロSDカードを挿しています

MacOS版

前述の通りMacOSでしたらLaunchPadの中にあるKiwixアイコンをクリックして立ち上げます。

立ち上がりましたら「Open File」をクリックし、ZIMファイルを選択。検索窓に語句を入力して使用します。

MacOSのLaunchPadの中にあるKiwixのアイコン MacOS版Kiwixのアイコン MacOS版Kiwixを立ち上げたところ MacOS版KiwixでマルコムXを検索

Windows版

Windows版ではKiwixのexeファイルをダブルクリックで立ち上げます。

Kiwixが立ち上がったら右上のアイコンをクリックして使うZIMファイルを指定し、検索窓に調べる国を入力して使います。

Windows版Kiwixを立ち上げたところ Windows版Kiwixを立ち上げたところ Windows版Kiwixでスカラベを検索

古いPCでも、内臓ディスク容量が少なくても

Kiwix日本語のメインページではスペックの低いパソコンや古いパソコンでも使えます、と謳います。

またブロードバンド環境が整っていない学校や大学、図書館、刑務所などで使われ、インターネットよりもずっと速いとも紹介されています。

お使いのPCの保存容量をZIMファイルが圧迫するのを懸念されるかたは、自分のようにSDカードをつかったり、DVDやUSBメモリを使ってみるといいかもしれません。

DVD、USBメモリー、SDカード