障子紙の張り替え
数年前に自分で張り替えた障子紙。
何箇所か小さく破いてしまっていたのですが、この度家人が「ガバッ」と1箇所大きくやぶいてしまったので、これをきっかけに張り替えることにしました。
1.道具
障子紙
自分は一番安い無地が好きなので、無地の障子紙を用意します。
大体一巻き買うと、障子4枚分貼れるものが多いようです。
のり
最近の障子のりは、先端の形状の作りが優れものです。
これがあるから、障子の張り替えがとても楽です。
このガイドを障子枠に沿わせてノリを出していけばいいのでとても楽なのです。
使い終わったら、一番内側のキャップをしめ、きちんと保管しておけば数年後また使えます。
自分は4、5年前に一度使用し、さらに2年ほど前にも使用、そしてこの度も使いましたが、固化しておらず十分使えました。
カッターと定規
新しく貼った障子紙の縁を切り取るのに使います。
のりで湿った障子紙は切れ味の落ちたカッターで切ろうとすると、変なところから裂けたりします。
つかっているのがOLFA(折る刃)カッターでしたら、刃を折って新しいものに更新してください。
(自分的には)障子の切断面は、生活していても目立つものではないので、過度に綺麗さをもとめたりしませんが、カッターで切るときに、定規で押さえながらだと、より切れ味のあるカッターの方が濡れた障子紙が裂けるの防げるようです。
濡れ雑巾と霧吹き
自分は古い障子紙を剥がす際に濡れ雑巾を使い、障子紙を貼り終えた後、ヨレヨレをピーンと張らせるために霧吹きを使います。
テープと画鋲
張り替え用の障子紙を購入すると、障子紙固定用のテープが概ね付いてくるようです。
これを使ってもいいのですが、自分はつい力んでしまい、テープが外れたりしてしまいます。
ですので自分は画鋲を使います。小さな穴が空いてしまいますが、目立つようなものではないので割り切っています。
2.作業
古い障子紙の除去
数年前、やはり自分で張り替えた古い障子紙を剥がします。
適度に濡らした雑巾で、障子の枠をなぞり湿らせます。
一呼吸おいて、バリバリと剥がしていきます。
湿り気が及ばず、うまく剥がれなかった箇所は、さらに雑巾でこすりながら残滓を剥がしていきます。
障子枠
普段なかなか掃除しにくい障子の枠。
この機会に、紙やすりをつかって磨きます。
古いノリの後が黒ずんでのこっていたり、埃が湿気と交わり張り付いていたりしています。
紙やすりで擦ると、木目が綺麗に出てきます。
障子紙の位置決め
障子枠がきれいになったら、張り替える新しい障子紙を、障子にあわせ、テープなどで固定します。
片側を固定した上で、丸まっている障子紙を開き、きちんと枠に収まるか確認します。
前述のように、自分は画鋲なども使います。
のりの塗布
ここまできましたら、障子枠にノリを塗布します。
先ほど紹介した優れものの先端部分を使い、ざっと塗布していきますが、均一に出てこなかったりするので、頃合いを見ながら塗っていきます。
仕上がりの綺麗さを重視される方はノリをヘラなどで均一にされたりするかもしれませんが、自分は簡便さとスピードを重視するため、そこのところは割愛します(手抜きともいう)。
障子紙を貼る
ノリを塗り終えたら、ピンと張るように、適度に引きながら障子紙を転がしていきます。
障子枠に合わせて障子紙を画鋲でとめ、ノリの具合を見て、ヘラなどで適度に障子紙をこすって圧をかけ、ノリと障子紙を密着させます。
問題がないようでしたら、ここで紙を一度切断します。
その後、障子枠にあわせて、定規をあてながら余分な障子紙を切断していきます。
余分な障子紙を切りおえたら、障子を元に戻して完成です。
霧吹き
障子紙は湿度が高い時は湿気を吸い、湿度の低い時は湿気を放出します。
湿気を吸った時は、紙は膨張しヨレヨレとなり、乾燥した時は縮小し張ります。
そのため、雨の日など、湿度の高い日が障子の張り替えには適しているようです。
乾燥した日に障子の張り替えをして、うまくいかずヨレヨレとなってしまったら、障子紙を霧吹きで湿らすと、乾燥した時に紙が張ります。
3.総括
久しぶりに障子紙の張り替えを行いましたが、やはり薄く黄ばんでいた障子紙が真っ白になると、気持ちがいいものです。
張り替え作業も、一度経験しておけば、そんなに難しいものではないので、時間や労力などの見込みが立てやすいと思います。
もし障子紙の張り替えを考えていらっしゃいましたら、道具を用意しておいて、雨の日の休日など、気の向いた時に作業するのが一番いいのではないでしょうか。
2021.4