JETBOIL(ジェット・ボイル)初期型
卓越した湯沸かし能力と高燃費のアウトドア用ガスバーナー・クッカーセット。
アウトドア用の調理器具をそろえると、いろいろ凝ったことをやってみたくなります。でも屋外での食事が主目的ではないのならば、調理にかける時間や手間はできるだけ省きたくなります。
とくに登山などでは、さっさと食事を済ませて、休息時間や景色を楽しむ時間の方を優先させたくなるはずです。味付きのアルファ米や乾燥パスタなど軽くて美味しい製品が沢山あります。こういった屋外での炊事にはやはり素早く手軽に湯沸かしできる能力が求められると思うのです。
ガソリンストーブのSVEA123Rでは、プレヒートで場合によっては結構火勢が上がり、周りのものを焦がしたり引火したりしないよう気を使いますが、ジェットボイル
ではそんな心配はありません。
この初期型には点火装置が付いていましたが、先端部が欠落して使えなくなりました。でもライターを使えば問題ありません。火口にライターの火を近づけながらバルブを開き点火。あとは水を入れたカップをのせるだけです。優れた熱効率形状のために炎がカップの外へはみだしません。
優れた熱効率に支えられる燃費も助かります。以前北海道や屋久島など、一月弱の登山旅行の時などもジェットボイルに225gのガス缶2つで事足りました。もっとも、すべてを自炊で賄ったわけではありませんが。
北海道旅行の際は幾人かのバイカーの方々と寝食を共にすることがあり、家庭用カセットボンベのバーナーを使っている方から、「コンビニなどでもガスボンベを買うことができるからいいよ」と勧められたのですが、旅の途中でガス缶を捨てたり買ったりしないで、自宅から持って出たもので道中を完結できるJETBOILのほうがいい、と強く思いました。
== 目次 ==
- 1.遭遇したジェットボイルの不具合3点
- 2.ジェットボイルでちょっとアレなこと
- 3.ジェットボイルのお供
- 4.総括
・着火装置の故障
・蓋の割れ
・火口の剥離
・インスタントラーメンが入らない
・お湯を吹く
・付属のゴトク
・スプーンとオタマ
・軽量ナイフ
・チタン製クッカー
SVEA 123Rについて興味がありましたら、こちらの記事をごらんください
1.遭遇したジェットボイルの不具合3点
購入してからもう10年以上使用しています。この間にあった不具合は、以下の3点。
- 1、 着火装置の故障
- 2、 蓋の割れ
- 3、 火口の剥離
1、着火装置の故障は、ライターを使えば問題無し。(現行のJETBOIL-ZIPでは着火機能は省かれているようですが、初期型ではついていました)
2、の蓋の割れも、一応ふたも閉じて固定されるし、問題ない。
3、の火口の剥離も、そのまま火口をのせて使用すれば問題はないのですが紛失したらつかえなくなるので、モンベルに持ち込み修理をお願いしました。(↑ 写真左下のアミアミの部品と金色の金具が剥離しました。写真のバーナーヘッドは火口を修理したあとのものです。)
確か3000円くらいで、2週間ほどかかったような気がします。
修理して使い続けるか、新品を買うか考えましたが、屋久島でゲストハウスの方にもらった安納芋を茹でたり、北海道では野菜に飢えて、付属カップで野菜炒めをしたり(推測:メーカー非推奨)など様々な思い出があるから修理して使い続けることにしたのです。
2.ジェットボイルでちょっとアレなこと
インスタントラーメンが入らない
山行でよく使う袋入りのインスタントラーメン。
これをジェットボイルに入れようとすると、わずかにサイズ足らずでギリギリ入りません。
自分のジェットボイルのカップは直径10㎝程度。
これだとラーメンを無理やり端がゴリゴリ削れるように押し込むか、二つに割って入れることとなります。
あと1センチ直径が長ければこんなこともないのになーと思いますが、優れた熱効率とトレードオフなのでしょう。
現行のジェットボイルZIPやジェットボイルFLASH
でも、取説などを見ると直径は同じようです。
お湯を吹く
カップの内側には「MAX SAFE FILL, 2CUPS」と記され線引きされています。
しかしラーメンやオジヤなど、具材がたくさんな時もあります。人生計算通りには参りません。
そんな時は沸騰するとジェットボイルは遠慮なしに吹き上がります。よく見ながら火加減をすればいいのですが、火力調整つまみを操作する手にも遠慮なしに湯は吹きこぼれます。
また吹きこぼれたツユは断熱カバーに染みて汚れてしまいます。断熱カバーを外して洗えばいいのですが、清掃がちょっとめんどうです。
付属のゴトク
ジェットボイルでは専用のクッカー以外の物でも使えるようにゴトクが付属します。
しかし、このゴトクで他のクッカーを使用するとジェットボイルの利点がすべて台無しです。加熱に時間がかかり燃費も悪くなります。
付属のゴトクはあくまでも緊急用と考えて、たとえ鍋が他にあっても加熱調理はジェットボイル専用クッカーで行うほうがいいでしょう。
他のクッカーも多用するようでしたらジェットボイル以外のバーナーを選んだ方がいいかもしれません。
3.ジェットボイルのお供
調理や食事にはジェットボイル以外にも必要なものがあります。
自分も色々買い揃えましたが、何度も山行にいくと持っていくものが大体限られてきます。
スプーンとオタマ
フォークやスプーンなどみなさんもいろいろ揃えるとおもいます。自分の場合はいろいろ使ってみて、これだけは便利だから持って行こうとなったのが、ベルモントのチタンフォーク・スプーンと、ユニフレームのトレイルレードル
。
自分は小学校の給食の時にスプーンとフォークが合体した様なものを使っていましたが、これと似たようなものです。
折りたたみ式のお玉は、ジェットボイルの細長いカップで料理を取り分けるとき時など、たいへん重宝します。
軽量ナイフ
自分は野菜がないとどうしてもつらいので、一泊の登山でも何かしらの野菜をもっていきます。
これらを切るときに「包丁とまな板」というわけにはいかないので、VICTORINOXのエクセルシオールというシンプルなものを持っていきます。
きちんと研いでおけばスパスパ切れるので、ジェットボイルのカップの上で、野菜を削ぐようにして切り落としたりしています。
チタン製クッカー
ジェットボイルのクッカーと、付属するプラのカップだけでもいいのですが、そのほかにも、状況に応じてクッカーを用意すると、スープにサラダとコーヒーもなどといろいろできて食事も楽しくなります。
クッカーも様々なメーカーからたくさん製品が出ていて選ぶのも楽しいのですが、もし登山での使用を想定されているのでしたら、軽量で強度のあるチタン製のクッカーを強くお勧めします。
チタン製品はお値段が張るので躊躇されるかもしれませんが、価格面で妥協してアルミやステンの物を買うと、山行計画時に重量のことを考えて結局使わなくなってしまいます(経験者が語っております、、→ Orz)。
どうせ同じ重量を担ぐのなら、食材を担いで上がった方がいいでしょう。
4.総括
いろいろジェットボイルの欠点なども述べてきましたが、ジェットボイルは1、2人で使うには大変優れているバーナーセットだと思います。
ガスバーナーはバーナーヘッドだけの製品も持っていましたが、現在ではジェットボイルしか使わなくなってしまいました。
湯沸かしがあっという間なので、日帰りのアウトドアでもさっと調理できるのです。
MSR社の製品にもウインドバーナーがありますが、こちらの方はチョットお値段が張ります。でも使ってみたいですね。
では皆様も、楽きアウトドアライフを!
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