PC-98DO+キーボード、分解清掃とホワイトニング
PC-98DO+のキーボードを分解清掃し、ホワイトニングします。
PC-98DOやDO+での「88モード」において、V1 ⇄ V2 モード切り替えは専用キーボードの「GRPHキー」を使います。ですので専用キーボードは大事なんです。
- ■1.PC-98DO+キーボード/ 分解
- ■2.PC-98DO+キーボード/ キートップ取り外し
- ■3.PC-98DO+キーボード/ 激落ちくんで洗ってワイドハイターEXでホワイトニング
- ■4.PC-98DO+キーボード/ PC-98DO+キーボード/ 組戻しと動作確認
ーー 目次 ーー
このキーボードを使ってPC-98DOの88_V1モードでPC-8801のゲームソフト「ザ・スクリーマー」を動かしてみました。その時の記事はこちらからどうぞ。
PC-98DO+キーボード/ 分解
まずはキーボードカバーを取り外します。裏面(底面)のネジを1本外し、ツメを4箇所マイナスドライバーで端からこじりながら外していきます。これで表面(上面)のキーボードカバーが外れます。
表面(上面)カバーを外すと、キーボード端子がついた基盤と、裏面(底面)のキーボードカバーが見えます。これらを分離させるためには、基板に接続されているコードの端子を外す必要があります。
コードの接続端子を外し、さらに基板の裏側にねじで固定されているので、これを外します。ねじは金具を介してコードを固定しているのですが、この金具を外せば、コードが裏面(底面)のキーボードカバーの穴を通るようになります。
これで「キーボードカバー表面、裏面の2枚」「キーボード端子の基板」「キーボードのコード」の4つに分解することができました。
アルミ電解コンデンサには、「85℃(M)BP 16V 33μF SME」の表記。
もしキーボード動作の挙動がおかしいときはコンデンサ交換で直るかもしれません。
PC-98DO+キーボード/ キートップ取り外し
キートップ引き抜き工具でキートップをはずしていきます。
「CapsLockキー」と「カナキー」はロックを解除した状態(キーの高さを他のキーと同じにした状態)で取り外さないとこわれます。
また「スペースキー」「リターンキー」「左側のシフトキー」には金具がついているので、キートップを外すときは壊さないよう気をつけてください。
PC-98DO+キーボード/ 激落ちくんで洗ってワイドハイターEXでホワイトニング
キートップやカバーを重曹の劇落ちくんで洗ったあと、10倍に薄めたワイドハイターEXに浸けながら日にさらします。
衣装ケースの中身を出して、漬け込みに使います。天気のいい日を選んで作業をするため何日間かかかるので、その間に基板上のホコリなどを落とし、ヤニ汚れをフラックスクリーナーできれいにします。
綿棒でフラックスクリーナーをぬりぬりすると綿が毛羽立ってコンデンサなどの足にからんでしまうので、綿棒にキムワイプを巻きつけてこすります。
さらにコードも重曹の激落ちくんで拭いて綺麗にします。
PC-98DO+キーボード/ 組戻しと動作確認
キートップやカバーの黄ばみがとれたら、水洗いした後、よく乾かして組み直していきます。
オークションサイトでPC-98DOを手に入れた時、本体とともに「PC-9801 U」のキーボードが付いてきました。これで普通のキーボード操作はできるみたいです。
もし純正のPC-98DO(もしくは98DO+)のキーボードが手に入れられなかったかたは、とりあえずの代替手段としてPC-9801のキーボードを使うのもありかもしれません(自分が確認できたのはこの9801Uのキーボードだけです)。
また、クラシックPC研究会さんではUSBキーボードをPC-98DO/DO+へ接続する変換器なども扱われているようなので、これを利用するのもありですね。
金具のあるキーの場合はまず先に金具をパチッとつけます。
さきにつけた金具にキートップの爪を左右にスライドさせながらとおすとキートップの爪に負担がかかりません。
あとはキートップを押してはめるだけです。
ページの先頭にあるホワイトニング前の写真と比べるとキートップの黄ばみがだいぶ取れましたが、よく見るとまだ完全に取れていません。ですが自分的には満足しています。
自分は「PC-8801FA」と「PC8801FH_model30」を使っていますが、これらの機種は電源を入れて待っていれば「How many files(0-15)?」の表示が出てきますが、PC-98DOを88モードで立ち上げて待っていると、「タダシイ ディスクヲ イレテクダサイ。」と表示されます。
自分が初めてPC-8801FEを立ち上げて「タダシイ ディスクヲ イレテクダサイ。」と表示された時は焦りました。
これは付属のシステムディスクをいれて88を立ち上げれば「How many files(0-15)?」の表示がなされてBASICの打ち込みができるようになります。
PC-98DOではRS-232Cを介しての88baios関連のデータのやり取りは元々できないようなのですが、88のファイルをWindowsパソコンとやりとりするのが目的で中古の88を手に入れようとされる方は、機種によっては「システムディスク」がなければ、おそらくデータ通信させることができないと思われます。
さらっとネット検索して見ましたらMA2でも「タダシイ ディスクヲ イレテクダサイ。」と表示されるようです。もっとも実機でレトロゲームを楽しむのが目的でしたら、ゲームディスクをセットして電源を入れればゲームは起動するので問題はありません。
システムディスクをいれてBASICを立ち上げ、キーボードの打ち込みを確認、ついでにコマンド「FILES」でFHに付属していたシステムディスクの中身を表示させてみました。
PC-98DOの88モードでGRPHキーを押しながら電源を入れると、BASICモード設定画面が立ち上がります。
ついでに88のゲームソフト動かしてみました。
作業が梅雨の時期に重なり、太陽がなかなか顔を出さずホワイトニング作業が進みませんでした。梅雨の時期はカビが心配だし、さむい季節は静電気が気になり心が休まりません。まあ楽器でもカメラでもおんなじですね。お手入れ肝心です。
デハ ミナサマモ ヨキ レトロPCライフヲ オオクリクダサイマセ。
2019.6